【ハタチ記念撮影会】
誰しもが当たり前にきものを楽しめる世の中を⽬指して

 2023年11⽉13⽇(⽉)、渋⾕区発⾏の障がい者⼿帳をお持ちのハタチの皆さまとそのご家族が集い「ハタチ記念撮影会」が開催されました。数⽇前から⼀段と冷え込み天気が⼼配されたこの⽇、撮影場所の⼤きな窓から暖かい光が差し込みお祝いにぴったりの⽇和となりました。
 ⼈⽣の節⽬であるハタチを「きもの」で迎えるということは、⽇本では多くの⼈がお祝いの⾏事として楽しまれていますが、さまざまな理由で諦めざるを得ない⼈がいます。例えば、障がいを有する⽅にとって、⾝体の締め付けを感じるきものの着付けや、⻑時間にわたるヘアメイク、多くの⼈が集まる撮影会場などは⼤きな負担となるため、他のハタチの⽅々のようにきものを着て祝うことは難しいものとなっているのです。「障がいの有無に関わらず誰しもが当たり前に楽しめる世の中にしたい。」そういった想いから、2021年より⺠官⼀体の取り組みとして「ハタチ記念撮影会」が開催されています。

 この撮影会は、本年度で3回⽬の開催。「きものでエキサイティングな世の中」を⽬指し、きものを通して⽇本⽂化をアップデートし⼈々の前向きな気持ちを⼤きくすることに取り組む株式会社やまと。「美しさ」に気持ちを前向きにするパワーがあるという想いのもと、美容サービス・福祉サービスを展開している株式会社ハルカホールディングス。きものとヘアメイクを通して、⼈の気持ちを明るく前向きにすることができると信じる両社の想いが重なったことで当企画が始動。企業のアプローチだけでは、対象の⽅に撮影の機会を広く伝えることが難しいと考えたため2 社が拠点を構える<渋⾕区>に協⼒いただき、タイアップ企画として進んでいくこととなりました。

 ご着⽤いただくきもの株式会社やまと、ヘアメイクは株式会社ハルカホールディングスが展開するヘアメイク専⾨店「アトリエはるか」が、また、思い出として形に残す上で⼤切な「撮影会場」は、原宿にある結婚式場ルアール東郷にご協⼒いただき、撮影場所をご提供いただきました。

 当⽇、参加者が会場に着かれると、ヘアメイクをし、お選びいただいたきものに着替えて準備を進めていきます。いつもと違うご⾃⾝の姿に、嬉しそうにご家族だけでなく参加したスタッフにその姿を⾒せに⾏くお⼦様の様⼦も⾒られ、撮影では本格的なカメラに少し緊張しながらもお祝いの機会を楽しまれるご家族の姿が⾒られました。こう⾔った⾵景は障がいを有する⽅々にとっては決して当たり前に思い描くものではなく、⼿間なく着付けができるきものや福祉的観点のヘアメイクの技術、移動の制限を要さない会場といった条件が揃いはじめて実現可能となるのです。

 今回の撮影会でご着⽤いただいた⼀部の振袖は、着られないをゼロにしたいという想いから⽣まれた『パーソナルフィットオーダー』仕⽴てになっています。パーソナルフィットオーダーとは、「きものを着たいのに、着られない」そんな⽅へ向けたオーダーサービスです。そもそも着⽅が分からない、こどもがいてゆっくり着付けをする暇がない、⾞いすでも着られるきものがない、など様々な理由で「着たい」を諦めてしまう⼈を無くしたいというある社員の声から始まり、改良を重ね現在では店舗やオンラインストアでも仕⽴てを承っているサービスとなります。

「着たい」を「着られる」に実現させる
パーソナルフィットオーダー 3つの特徴

必要なのは、きものだけ。付属のパーツを数カ所留めることで、あっという間に着られます。あれこれ⼩物を準備する必要がないので、ゆっくり着る時間がなくても⼤丈夫。もちろん着付けを覚えなくても着られます。

着付けを知っていても、きれいに着るのは中々難しいもの。パーソナルフィットオーダーのきものは、そんなお悩みも解決してくれます。仕上がりが気になるおはしょりや背中も、着るだけで美しく、着崩れ知らず。

パーソナルフィットオーダーでは、ご⾃⾝の⾝体にあったサイズで⼀からお仕⽴てをします。完成品のサイズが合わない⽅も、⾝体の動きに制限のある⽅も、⾃分ぴったりにカスタマイズできるよう様々な選択肢をご⽤意しています。

 通常着付には多くの⼩物を要するため、障がいを有する⽅にとって締め付けなどの着⼼地、⻑時間じっと動かずにいる事など、負担が多くきものを着ることに⼤きな壁を感じられる⽅が多くいらっしゃいますが、実際にご着⽤いただいた皆さまから「着⼼地が楽」「脱ぐのが簡単」といったお声をいただき、リラックスして撮影を楽しんでいただくことができました。※今回ご着⽤いただいたきものは事前にお仕⽴てしてあったものを使⽤しているためオーダーメイドのサイズではありません。

裏地が綺麗に取り付けたれた<冬木小袖>

パーソナルフィットオーダー仕立ての
振袖を着用いただいたお嬢様。

 参加頂いた⽅の中には「きものを着られるなんて想像してなかった」や「どこに頼めば良いのか分からなかった」という⽅も多く、ハタチの節⽬の時をきもので迎えることができたことへの喜びの声と共に、開催を続けていって欲しいというお⾔葉を頂き、私たちにとっても⼤きな励みとなりました。

 また、10/27(⾦)NPO法⼈ピープルデザイン研究所と⽂部科学省の共催イベント『超福祉の学校』では、より多くの⼈に届き参加して頂きたいという想いから、この撮影会開催の舞台裏を当社プレスの⼤⻄が株式会社ハルカホールディングスの岩井社⻑と⼀緒にお話しさせて頂きました。この撮影会は開催にあたり様々な課題があるからこそ、⺠間が⼀体となって進めていくことで届けることができます。この取り組みが広がって⾏き、誰しもが当たり前にきものを楽しめる世の中を⽬指したいと考えています。

シンポジウムの様子を動画で見る 

 これからも私たちやまとは、きものを通して多様な⽣き⽅にリスペクトする世の中を⽬指し、⼈々の前向きな気持ちを⼤きくするさまざまなチャレンジを続けてまいります。

私たちは、やまと。

きもので心踊る夢を実現していく会社です