文化事業

株式会社やまと・一般財団法人
きものの森は
積極的に「きもの振興」に努めています。

後継者育成事業への取り組み

現在きもの業界では、手織り、手染めの工程を要する産地を中心に、つくり手の高齢化と後継者不足が喫緊の課題とされています。(株)やまとと(一財)きものの森は、日本の伝統産地の生産インフラを守るべく、産地の後継者育成事業を支援しています。
その第一歩として、石川県・加賀友禅 作家、ならびに鹿児島県・奄美市両産地の本場大島紬 織工の育成プログラムがスタートしています。

1. 加賀友禅作家・後継者育成プログラム

<背景>
加賀友禅は、産地が認定する落款登録作家のみが生産することができます。しかし、2018年までの6年間新しい作家は誕生していません。作家を目指す人はいても、デザイン作成の経験不足から自身のものづくりに自信が持てず、作家として育っていないからです。今、5年後、10年後を見据えた対応をしなければ、加賀友禅は消滅の可能性すらあります。

<内容>
1. 2017年4月よりスタート。2年1クールで制作費を支援。
2. 加賀友禅落款登録作家を目指す志のある候補者を認定。
3. ものづくりに関する費用を助成。

2. 本場大島紬・織工育成プログラム

<背景>
本場大島紬の織工には、高度な技術の習得が求められます。また、生産が分業形態のため、企業単位での育成が難しいのが現状です。さらに産地では織工の高齢化(70歳以上構成比:鹿児島県59%、奄美51%、2015年度)が進み、2020年には過半の織工が労働市場から退出する恐れがあります。そのため新しい織工の育成が急務とされ、産地組合や行政と協議を重ね、下記事業がスタートしました。

<内容>
1. 2018年7月、織工を育成する「大島紬技術養成所」(鹿児島)、「本場奄美大島紬技術専門学院」(奄美)が開校。
2. 各校で年間、各10名の織工の育成を支援。
3. (一財)きものの森が指導者の雇用を支援。

株式会社やまと 産地への支払い早期化への
取り組み

和装産地では、技術者の高齢化の問題と共に、長期の手形や「歩引き」に象徴されるような前近代的な取引慣行により、資金繰りの圧迫が指摘されており、中長期的な持続可能性も懸念される状況にあります。
小売の立場から産地の安定的、継続的なものづくりをサポートするため、また、産地へ早く資金が流れる仕組み作りが重要と考え、仕入れ代金の支払方法を2017年4月より、以下のとおり変更することといたしました。

支払い方法
従前 変更後
「現金」(70%)または 「60日手形」(30%) 「現金のみ」 手形払いを全廃
締め日・支払い日
従前 変更後
月1回(毎月月末締め、翌月末払い) 月2回 毎月1日〜15日締めは当月月末払い 毎月16日〜末日締め 翌月15日払い 支払いサイトを最短15日へ

一般財団法人「きものの森」の活動

一般財団法人きものの森(旧:衣服研究振興会)は、日本ならびに世界の衣服の振興について功績のあった人々や事業を研鑽、表彰してまいりました。
過去の受賞者には、高田賢三さん、三宅一生さん、志村ふくみさん、久保田一竹さん、ピエール・カルダンさんなどがいらっしゃいます。
また、研究論文の募集等、広範囲な財団活動も行っています。
特に、この10年は、衣服研究振興の分野を「きもの」に集中させ、
日本の伝統的文化産業である「きもの振興」について全面的に活動をしてまいりました。

1. ものづくり大賞

「ものづくり」機能の大幅な減退という昨今の世相を踏まえ、2011年より「新しいものづくり」に視点を置き、各和装産地の歴史・技術・伝統の中から、消費者に提供可能な優秀と認められる新商品開発に対して顕彰を行っています。

2018年 第7回「ものづくり大賞」
選考結果発表
優 秀 賞…丹後・ワタマサ「三越綸子ちりめん花菱文」
優 秀 賞…京都・東レきもの販売株式会社「エルマジック」
努力賞…桐生・井清織物「麻九寸名古屋帯・ストールコーディネート」

2. 秀一郎賞

業界にとって革新的な取り組み、技術開発に対して毎年顕彰を行います。

2018年 第1回「秀一郎賞」選考結果発表
本場結城紬検査共同組合「糸取り」育成事業

3. きもの学・東京

一般財団法人きものの森(旧:衣服研究振興会)は、平成24年度より一般社団法人全日本きもの振興会との協同寄付講座として、早稲田大学にて開講しております「きもの学」への助成を行っております。
「きもの学」は、毎年9月~翌年1月に16日間、早稲田キャンパスで、きものと、きもの文化を支える各分野の研究を通してきもの文化に関心を持っていただくことを目的に、染織作家、研究者、伝統芸能、流通等でご活躍の方々を講師にお迎えし多面的に学んでいただいております。

4. きものの「技術・生産・活動」助成

日本古来の伝統的な和の文化のうち、特に衣服文化であるきものには、全国各地に歴史的・社会的に形成されてきた文化・伝統・技術等に関する独自の産業基盤があります。
一般財団法人きものの森は、各産地の産業基盤の存続やきもの振興・活性に関わる課題、とりわけ「後継者の育成を通した生産技術の伝承」への助成を行っております。

一般財団法人 きものの森(旧:衣服研究振興会)について

設 立
昭和53年8月通商産業省(現経済産業省)にて認可を受ける。 平成22年5月、一般財団法人へ移行。 平成29年1月、一般財団法人きものの森へ名称変更。
当財団の目的
この法人は、衣服及び衣生活の研究に関する助成・援助を通じて、衣服に関する研究の振興に寄与し、もって国民の衣生活の向上に貢献することを目的とします。
事業内容
この法人は、前記の目的を達成するため、次の事業を行います。
  1. 衣服及び国民の衣生活に関する調査
  2. 衣服及び国民の衣生活に係る、理論的な研究に関する助成金、奨励金の支給
  3. 衣服及び国民の衣生活に係る、実際的な調査・研究に関する助成金、奨励金の支給
  4. 前記2の調査・研究に関する援助
  5. 上記各事業に付帯する事業
役 員
理事長矢嶋 孝敏㈱やまと 取締役
専務理事五十嵐雅典㈱やまとエンタープライズ
理 事松島 茂東京理科大学大学院 教授
理 事藤田 浩司弁護士・奧野総合法律事務所 副所長
理 事矢嶋 孝行㈱やまと 代表取締役社長
監 事小林 修公認会計士・小林会計事務所 所長
評議員伊藤 元重経済学博士・学習院大学教授
評議員飯嶋 薫㈱R・B・K 代表取締役社長
評議員鶴田 俊正専修大学 名誉教授

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