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【株式会社やまと】5月4日・ミンサーの日にあたり、京都 新風館にて<ミンサー帯コンクール>を開催。100本のミンサー帯を展示いたします。

2024年5月1日(水)~6日(祝月)で開催

株式会社やまとと一般財団法人きものの森は、沖縄の伝統的な織物であるミンサー帯の展示とコンクールを京都 新風館で開催します。展示するのは、石垣島や竹富島などの八重山諸島でつくられる天然染料100%、手織りのミンサー帯と、染料や道具など。コンクールには100本のミンサー帯が出品され、得票数に応じてつくり手への表彰を行い、さんちの士気やものづくりの技術向上に貢献していきたいと考えています。

● 背景と想い

400年前から続く沖縄の織物 ミンサー帯を多くの方に届け、未来へ繋げたいという想いから2013年より始めた「ミンサー帯コンクール」。過去8回開催し、昨年はミンサーのさんちである那覇空港にて実施いたしました。9回目の開催となる本年は、より広く多くの方にご覧いただけるよう、京都にある新風館にて開催いたします。GW期間中の開催ということもあり、日本のみならず海外の方にも興味を持っていただける機会にしたいと考えています。

● ミンサー帯とは

「ミンサー」は沖縄の伝統的な織物の一つで、沖縄本島より約400kmに位置する大小19の島からなる八重山諸島を中心に作られています。その中でも、沖縄県では3番目に広い「石垣島」、沖縄の古くからの集落・家屋が最も残る「竹富島」、イリオモテヤマネコで知られる自然豊かな「西表島」が主なさんちです。島に自生する植物からつくる天然染料で染めた先染めの綿糸を用い、今もなお一本一本が手織りで織りあげられています。

ミンサーとは「綿(ミン)で織られた幅の狭い(サー)帯」のことを指します。五つの■と四つの■で構成された絣(かすり)模様が特徴で、五つの■が「いつの」を表し、四つの■が「世」を意味しています。かつて通い婚の風習があった時代に、島の娘たちは「いつの世までも末永く、仲睦まじく」と模様に想いを込めて、このミンサーの帯を愛しい人に贈ったと伝えられています。人を想う心から生まれ永く紡がれてきた「ミンサー帯」は、世界各地で紛争が絶えない昨今において、私たちが大切にしなければならない事を教えてくれています。

● 昨年の様子

昨年那覇空港で開催したコンクールでは、新聞やSNSで事前にご存じの方から、当日偶然知っていただいた方まで、多くの方にご参加いただきました。投票は5日間で総勢554名の方にご協力いただき、得票総数は2,628票(1人あたり4.7票)にものぼりました。

■第8回ミンサー帯コンクール アンケート報告はコチラ

● コンクール開催概要

【期間】
令和6年5月1日(水)~6日(祝月) 11:00~20:00予定

【会場】
京都 新風館POPUP SPACE『SPOT』
住所:〒604-8172 京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町586-2

【内容】
つくり手が織り上げたミンサー帯を100本展示し、ご来場いただいた方全員に投票をしていただきます。
投票方法は、全作品の中から気に入ったミンサー帯を数本選んでいただき、用紙に番号を記入。1得票あたり1点の積み上げ式により、順位を決定いたします。結果は、6月下旬に株式会社やまと・きものの森財団のホームページにてお知らせし、さんちにて表彰式を実施予定しております。

【後援】
沖縄県、石垣市、竹富町

【協力】
獨協大学外国語学部 学生の皆さま
新風館を訪れる海外の方にもお楽しみいただけるように、会場に設置されるパネルや本コンクール特設ページの英訳をご協力いただきました。

【参考サイト】
やまとのミンサー帯月間

株式会社やまと について
1917年東京にて創業。“KIMONO DREAM MAKERS”として、ビジョンに「きものでエキサイティングな世の中をつくる」ことを掲げ、「きものやまと」「KIMONO by NADESHIKO」「Y. & SONS」「THE YARD」のブランドを全国に70店舗以上展開しています。他にもアウトドアメーカー「Snow Peak」とコラボした『OUTDOOR*KIMONO』をリリースするなど、きものと日本文化のアップデートをし続けています。一方で、大正6年創業という歴史の中、築きあげてきた日本各地の伝統的なさんちとの繋がりを大切にし、後継者育成の仕組みづくりから、丁寧なものづくり、そして適正価格での販売を実現してまいりました。これからもやまとは、きものには無限の可能性があることを信じ、人々の前向きな気持ちを大きくするチャレンジをし続けてまいります。

一般財団法人きものの森 について
日本の織、染め、きものの縫製、加工技術の伝承及び技術の向上を図り、ひいては、それらの技術を活かして作られた布やきものによって、日本はもとより世界の人々の暮らしを豊かにすることを目的とし活動しています。1978年、財団法人「衣服研究振興会」として設立。数年にわたり実施した「衣服文化賞」は、染色工芸家の久保田一竹氏やファッションデザイナーのピエール・カルダン氏、森英恵氏、三宅一生氏などが受賞されています。2017年に、現在の「きものの森」に名称を変更。より一層きものや日本のものづくりに特化させ、今日まで活動してまいりました。その1つとして、織、染め、きもの縫製、加工技術の伝承及び技術の向上に向けた助成を実施。2018年から、鹿児島県の奄美・鹿児島さんちにおいて、大島紬の織り手の後継者育成を目的に、大島紬技術養成所を開校、講師の年間報酬の助成を継続しています。また2022年から、愛知県の有松鳴海さんちにおいて、有松鳴海絞りの絞り手の後継者育成を目的に、絞りの技術習得に必要な白生地の提供も開始いたしました。これからも、世界中の皆さまにきもの文化を楽しんでいただけるよう、さまざまな角度から和装振興活動を実施してまいります。