THE YARD
はじめての、きもの vol.43
THE YARD
はじめての、きもの vol.43
あるひとときを想起し、思慕の情がわき上がる瞬間が日常には溢れています。
少し手間を有するきものですが、そんな手間を愛しいと感じられたエピソードをお届けします。
第43回目となる今回は、BOWTE デザイナーの靭江千草さんにお話を伺いました。
靭江 千草さん/BOWTE デザイナー
さまざまなセレクトショップやファッションブランドのオリジナルデザインを担当した経歴を持ち、オリジナルブランド「BOWTE」を立ち上げる。
Q. きものを好きになった、または着るきっかけになった理由がございましたらお聞かせください
母が古典の日本舞踊を若い頃からやっており 節目や外出の特別な時には母は着物を好んで着て居たのを見て日頃から親しみがありました。私自身はお茶の稽古を中高学6年間習い、お正月は初釜と言うお茶の新年会の時に私用に仕立ててあった着物を母に着せてもらいました。日頃の稽古では制服だったので年一の特別なお呼ばれは嬉しい行事でした。
洋服も大好きな人でしたが、嫁入り道具の桐箪笥2竿分にたくさん持っているほど着物も愛する母でした。歳を取りかなり手離しましたが、着物に明るくない私なりに当時でも、古典的でありながら着物も拘り洗練されている…と母を誇りに思える一面でした。
Q. THE YARDのきものを纏った時、どのように感じられましたか。
今の時代に合った感度で そして何よりも洋服の感性が高い方々からも着てみたい!思えるほどの洗練されていることが素晴らしいところなのではないかと思います。
まさに謳われていらっしゃる白シャツのような身のこなし方。白シャツの様なという表現があまりにしっくりとくる言葉でそれ以外にないほどの普遍ささえも感じます。本物の素材感や丁寧な仕立てはそのままに、着る人の日常にもフォーマルにも寄り添える。これぞまさしく現代の着物の在り方で、時代錯誤で終わることなくTHE YARDさんのような素敵な形で継承されていくことをとても嬉しく感じています。今回このような機会のご縁をいただき関わらせていただけることをとても光栄に思っています。これをきっかけに夏のゆかたはきちんと着付けしたものを改めて今着てみたいなと思いましたし、老後は再びお茶のお稽古も嗜みつつ、きものも着たいと思いました。
Q. きものを着て、どのような時間をお過ごしになりたいですか。
今回、私に合わせてくださいましたきものが濃い色に小紋柄のような大人な色柄に、帯留の朱色や真っ白な半衿がキリッと効いていて本当にとても素敵で 気持ちを正してくれる様でした。
それでいてこれ見よがしではない「控えめな佇まいで上品で畏まっている」このきもので、私は息子の中学校入学式に参列し、気持ちを新たに神聖な心持ちで子供の成長を見守りたいですね。きっとその気持ちと共に写真で残ってもこのきものが好き過ぎて一層良い思い出になってしまうこと間違いないと想像してしまいます。
靭江千草さん、ご協力ありがとうございました。
スタイリングアイテム
きもの : 大島紬 十字絣 242,000円 素材:絹
帯揚 : ヘリンボーン無地帯揚 墨黒 14,300円 素材 : 絹
帯〆 : 大和リバーシブル帯〆 黒×橙 14,300円 素材 : 絹
羽織 : 参考商品
羽織紐 : semeno
バッグ :
THE YARD × BEPPU BAMBOO JAPAN
Nuvola rectangle Bag 60,500円 素材:bamboo rattan
履物:THE YARD × 御法川屋 加工期間 : 約60日間 ※受注品
▶︎女性向けサイズ展開 S、M、L、LL
価格 : 30,800円 (S、M、L)
価格 : 33,000円(LL)
▶︎男性向けサイズ展開 M、L、LL
価格 : 33,000円(S、M)
価格 : 36,300円 (LL)
素材 : 台 コルク、本革
全て税込価格
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Styling 井伊百合子
Kimono Dressing 枝比呂子