THE YARD
はじめての、きもの vol.17
あるひとときを想起し、思慕の情がわき上がる瞬間が日常には溢れています。
少し手間を有するきものですが、そんな手間を愛しいと感じられたエピソードをお届けします。
第17回目となる今回は、岩下祐子さんにお話を伺いました。
Q. きものを好きになった、または着るようになったきっかけを教えてください。
子どもの頃に日本舞踊を習っていた時期があり、お稽古では自分で浴衣を着ていました。また、母が和裁をしたので、妹と一緒にお正月は晴れ着で迎えました。大人になってからはすっかり縁遠くなりましたが、やはり着物は好きで、妹と親友の結婚式には留袖を誂えて出席しました。それからまた長い時を経て、THE YARDの展示会にお声がけいただいた際に久しぶりに着物に触れ、改めて魅力を思い出しました。そのときに勢いで誂えた夏着物には、まだ一度も袖を通しておりません……(すみません)。
Q. THE YARDのきものを着て、どのように感じられましたか。
「白いシャツを着るように」というコンセプトに、とても共感を覚えました。素材、柄、帯や帯留めなど小物との合わせ方など、普通に洋服を着る感覚で自由に選べて楽しい! と思いました。今回の体験は、梅雨真っ只中の雨上がりでジメジメした気候で蚊も出てきて、という、かなりよろしくない状況にも関わらず、スッキリした気分のまま着続けられたし、正絹のおかげなのか蚊も寄って来ず、とても快適でした。
Q. 着用したきものを着て、お出かけしたい場所はありますか?
緊急事態宣言が明けて(コロナが落ち着いて)からにはなりますが、特別なお出かけをするというよりも、普通に近所のいつもの店にワインを飲みに行ったりしたいです。たくさん飲んでもきれいに酔っぱらえるんじゃないか、という期待もありますね。ふふふ。
岩下 祐子/Yuko Iwashita
出版社勤務、女性誌編集部副編集長。仕事ではファッション、メイク、料理から暮らし全般に携わるが、興味の本質は愛犬と波乗りに尽きるそうです。
今回着用したきもの
きもの:縦絽/万筋/ブラウン
名古屋帯:桐生/平波筬